タテとヨコ
親子関係が友達のようになり、先生に対して学生や生徒は、まるで仲間のように話す。親も先生も、人間関係が大切だからと、厳しいことは言わない。会社で敬語が使えない若い社員のことなど、もう取り立てて話すことでもなくなった。今は、長く続いた上下関係が影をひそめ、自由で平等なヨコのつながりを大切にする時代なのだ。
取り立てて話すの意味は?
特別何かの事柄を取り上げて会話をする時に使える「取り立てて」という言葉には、以下のような意味があります。多くのものの中から特に取り上げる。つまり、「たくさんの物の中からある事柄を特別に注目するものとして選びとる」ことを表す語となっています。
取り立てる他動詞・二類 【索取,催繳,催收;征收】〔強制して取る。〕
税を取り立てる。
征稅。
借金をきびしく取り立てる。
逼債。
掛けを取り立てる。
催收賒欠。
提拔,提升。
英語のうまい社員を取り立てる。
提拔精通英語的職員。
偏袒,偏愛。
彼だけを取り立てる。
(特別)提出,提及。〔とくに取りあげる。〕
取りたてて言う必要はない。
不值得特別一提。
影を潜める[慣用表現]
銷聲匿迹。(表だったところから姿を隠す。表面に出なくなる。)
露骨な客引きは影を潜めた。
不再使用露骨的拉客方法了。
厳しい上下関係の社会では、その関係を守って生活せざるを得ず、身分が違えば気安く口を利くことさえできなかった。毎日の生活の場でも、上下関係を無視すれば、周りの反発を買い、仲間として扱ってもらえなかった。タテの関係は、身分制度が廃止されてからも長く家族や学校、会社内の人間関係に残り、日本は「タテ社会」だと言われてきた。
【JLPT N2】文法:〜ざるを得ない
[意味]~しなければならない / どうしても〜する必要がある。
そのことはしたくないが、避けられない状況でどうしてもする必要があるということを表す。
[接続]V(ナイ形) + ざるを得ない
※「する」は例外で「せざるを得ない」となる。
他に代わりの先生がいないので、今日は私が教えざるを得ない。教えないざるをえない
足が痛く、歩ける状況ではないので、病院へ行かざるを得ない。いかないざるをえない
口を利く【慣用】開口。說話。(ものを言う。話をする。)
生意気な口を利く。
說話任性。
介紹。斡旋。
なんとか先方に口を利いてもらいたい。
想辦法與對方調解周旋。
気安い【形】不拘泥的;不客氣的,無隔閡,隨隨便便。
気安く何でも話せる。
不用客氣隨便說。
時代を反映して、人間関係のあり方がそれにふさわしい形に変わるのは自然なことだ。しかし、自由で平等な関係を大切にする「ヨコ社会」には、「ひとりではない、誰かとつながっているのだ」 と確認し、安心するために、電話をかけ、メールを送るだけのつながりしかない。そこでは、無責任な人間関係しか育たないという意見がある。確かに、タテの関係は息のつまりそうな厳しい人間関係ではあった。しかし、上司にしろ両親にしろ、上に立つ者には明確な責任と役割が存在した。子供や部下を一人前に育てることがその役割で、子供や部下はそのことを理解した上で、タテの関係を受け入れた。その結果、お互いが信頼します合うえる人間関係が築かれていた。
あり方【名詞】應有的狀態,理想的状態。「在り方」や「有り方」と書く。)
学問のあり方を問う。探究做學問應有的狀態。
「ヨコ社会」では、厳しいやり取りを交わさなければならないような人間関係は歓迎されない。しかし、責任や役割のない気楽な関係が、信頼できる人間関係を生み出すことはない。タテの関係がすっかり見られなくなったとは言わないが、ヨコのつながりがにされるようになった今、その影響で失われつつあるものが何か、真剣に考えてみる必要がある。
