熱心に聞く会場で、留学生が続けた。日本では、子供たちが努力さえすれば夢がかなう可能性があり、将来計画の選択肢のひとつになる。自分の育った地域はそうではない。医療施設がないことから、病気になっても身内の命を救えないことがある。働きづめの両親しか見たことのない子供たちは、貧しさから抜け出すために、今は親を助けて働くよりほかはない。だからこそ、「もっと楽な生活はできないものか、自分が将来政治家か医者にでもなれれば」と夢を描く。教育すら満足に受けられない環境で、誰かが手を差し伸べでもしなければ、政治家や医者になる日などまず来ない。それでも、明るい未来を夢に見る。
「夢は、貧しさの裏返しです」と言って、留学生は話し終えた。
働きづめ [慣用表現] 一直工作不休息
裏返し [名]翻裡作面,表裡相反。(裏を返して表とすること。また、その状態。)
裏返しに着ている。衣服穿反了。
写真を裏返しにして机の上に置く。把相片反過來放在桌子上。
【JLPT N3】文法・例文:〜ことから
[意味]〜が理由で / 〜が由来で / 〜が判断の根拠になって
[接続] V(普通形) イA(普通形) ナAな / である Nである
+ ことから
彼は何でも知っていることから、「歩く辞典」と呼ばれている。
道路が濡れていることから、雨が降ったということがわかる。
日本語能力試験のN4に合格していないことから、彼は日本に行くことができない。
【N2文法】~ないものか
[接続] 動ない形+ないものか [意味]難道不能…嗎 不能…嗎
ある物事が実現することを強く望む話者の気持ちを表します。独り言としても使えます。口語形は「~ないもんか/ないもんだろうか」です。
[例文]
子どもに野菜を食べてもらう良い方法がないものか。
時給も高くて簡単なアルバイトはないものか。
もっといいやり方はないものか。